【2月20日 AFP】米アップル(Apple)は19日、一部のコンピューターがサイバー攻撃を受けたことを明らかにした。「データが漏洩した証拠は無い」という。攻撃の手口は、数日前に交流サイト「フェイスブック(Facebook)」が公表したものに似ているとされる。

 アップルはAFPの質問に対し、「アップルなどの企業に対する攻撃で、マルウエア(悪意のあるソフトウエア)が使用され、ソフトウエア開発者ら向けのウェブサイトを通じて拡散した」と電子メールを通じて回答した。アップルによると、社内コンピューターの「少数」が感染したが、基幹ネットワークからは隔離されたという。

 使用されたマルウエアは、ウェブ閲覧プログラムの「プラグイン」として使われていたJavaの脆弱性を利用していたとされる。現在、捜査当局と協力して攻撃を行ったハッカーの特定を進めている。

 アップルは、35日間以上使われていないJavaプログラムを無効化し、問題のマルウエアを検知・駆除するツールを提供する基本ソフト(OS)のアップデートを19日にマッキントッシュ(Macintosh)コンピューター向けにリリースした。

 これに先立ちフェイスブックは前週15日、同社が1月に「巧妙な(サイバー)攻撃の標的」となっていたことを公表した。この攻撃でユーザーデータが危険にさらされた証拠は無かったとされている。マルウエアは、モバイル端末関連の開発者のウェブサイトを経由していたという。(c)AFP/Glenn Chapman