【9月7日 AFP】米アマゾン・ドットコム(Amazon.com)は6日、新型タブレット型端末「キンドル・ファイアHD(Kindle Fire HD)」を発表した。従来モデルよりも大型で高解像度のHDディスプレーを搭載し、タブレット市場でトップを走る米アップル(Apple)の「iPad(アイパッド)」からのシェア奪取を狙う。

 発表は、米カリフォルニア(California)州サンタモニカ(Santa Monica)にある空港格納庫でジェフ・ベゾス(Jeff Bezos)最高経営責任者(CEO)が行った。

 キンドル・ファイアHDは前年発売された「キンドル・ファイア(Kindle Fire)」の後継版で、最高位モデルは8.9インチのディスプレーを搭載。端末の薄さはわずか8.8ミリ、重さは560グラムだ。

 計3モデルが用意されており、7インチ型ディスプレー搭載モデルは今月14日に出荷を開始し、価格は199ドル(約1万6000円)。iPadのライバルとなる大型モデルは、16GBモデルが299ドル(約2万4000円)で11月20日に発売、第4世代(4G)通信に対応する最高位モデルの価格は499ドル(約3万9000円)で、iPad現行機種の最下位モデルと同価格に設定されている。

 ベゾスCEOは、多くの競合製品と比べて価格設定が低いのは、端末自体の販売よりもコンテンツの販売で収益を上げたいからだと説明した。

 キンドル・ファイアHDの発表に先立ち、「ペーパーホワイト」と呼ばれるディスプレーを採用した電子書籍端末キンドル(Kindle)の新モデルも発表された。バッテリー寿命はバックライトを点灯させて使用しても8週間持つという。10月1日に出荷開始予定で、下位モデルは119ドル(約9400円)、3G対応モデルは179ドル(約1万4000円)。69ドル(約5400円)という低価格のキンドルの新モデルも発表された。

 アマゾンは前週、詳しい売上データは公表しなかったものの、前年米国で発売された初代キンドル・ファイアの米タブレット市場でのシェアは22%に達したと発表していた。(c)AFP/Michael Thurston