【2月27日 AFP】米SNS「グーグルプラス(Google+)」のバラク・オバマ(Barack Obama)米大統領のページにここ数日、多数の中国ネットユーザーが詰めかけ、人権問題や米国のグリーンカード(永住許可証)などについてコメントを投稿している。中国国内の検閲システムの欠陥を活用している模様だ。

 米グーグル(Google)のSNS「グーグルプラス」は前年のサービス開始以降、中国国内ではインターネット検閲システム、通称「万里のファイアウオール(Great Firewall of China)」に遮断され利用できなかった。だが、中国のネットユーザーらによるとこの数日、突然グーグルプラスに接続が可能になったという。

 中国ネットユーザーはこの機会をとらえ、オバマ大統領のページで自分たちの存在感を誇示すると決めたようだ。1人のユーザーは、大統領選の車バンパー用ステッカーに関するオバマ大統領の最新投稿に、英語で次のようなコメントを寄せた。「多くの人々は、なぜ中国人たちがここに集まっているか、その意味を理解していない。私たちはアメリカ人の民主主義と自由に嫉妬しているのだ!」

 コメントの大半は表現の自由と人権についてのもので、米国のグリーンカード取得方法といったより実用的な話題も多い。

 これらのコメントが全て実際に中国から書き込まれているかどうか確かめるのは難しいが、多くは中国本土で広く使われている簡体字で書き込まれており、表現も中国国内のマイクロブログと似ている。「万里のファイアウオール」にどのような不具合が生じているのかも特定はできていない。

 オバマ大統領のページに書き込まれたネットユーザーの情報によると、グーグルプラスは26日時点で中国国内の一部の携帯端末で利用できたが、パソコンからは接続できなかったという(c)AFP/Marianne Barriaux