【1月3日 AFP】新聞業界に一大帝国を築き上げたルパート・マードック(Rupert Murdoch)氏(80)が12月31日、突然のツイッター(Twitter)デビューを果たして注目を集めている。

 マードック氏の米メディア大手ニューズ・コーポレーション(News Corp)の英国新聞部門、ニューズ・インターナショナル(News International)広報は2日、テクノロジー恐怖症の高齢者たちが踏み込むことを恐れるツイッターに、マードック氏が「@rupertmurdoch」というアカウントを開設したことを認めた。

 マット・リドリー(Matt Ridley)氏の著作について触れたマードック氏の初ツイート、「たった今。The Rational Optimistを読んだ。素晴らしい本(Have just. Read The Rational Optimist. Great book.)」には句読法に若干あやしい点があったものの、政治問題から新年の抱負まで多岐にわたるマードック氏の思索は最初の2日で5万2000人を超えるフォロワーを集めた。

 米共和党の大統領候補指名レースに関連して、「きょうのWSJにロン・ポール(Ron Paul)についての素晴らしい論説。リバタリアンのメッセージの大きなアピール」とつぶやくなど、英紙タイムズ(Times)や米紙ウォールストリート・ジャーナル(Wall Street JournalWSJ)、米ニューステレビ局「フォックス(Fox)」などを擁する巨大グローバルメディア帝国ニューズ・コーポレーションにマードック氏が放つ賛辞に迷いはない。

 だが、同氏のソーシャルメディア参入には批判も集まり、特に前年7月にマードック氏の英大衆紙「ニューズ・オブ・ザ・ワールド(News of the World)」を廃刊に追い込んだボイスメールの違法盗聴問題をめぐるコメントが大量に寄せられた。

 英労働党の元副党首、ジョン・プレスコット(John Prescott)氏は、「ツイッターへようこそ…@rupertmurdoch さん。あなた宛の新年のあいさつは私のボイスメールに残してあります」とジョークを飛ばした。(c)AFP