【6月20日 AFP】インターネットのドメイン名やIPアドレスを管理する非営利組織ICANNInternet Corporation for Assigned Names and Numbers)は20日、シンガポールで開催中の国際会議で、民間企業が「.com」などの代わりに「自社ブランド名」をドメインとして使うことを認める方針を決定した。

 民間企業は「.com」や「.net」、「.org」といったgTLD(ジェネリックトップレベルドメイン)以外にも、自社ブランドのドメイン名を取得することができるようになる。たとえば米アップル(Apple)やトヨタ自動車(Toyota Motor)、独高級車メーカーBMWなどのグローバル企業が先陣を切って、「.apple」、「.toyota」、「.bmw」などのドメイン名でウェブサイトを立ち上げる可能性がある。

 米カリフォルニア(California)州のオンライン・ブランディングサービス会社のセオ・ヘナラキス(Theo Hnarakis)CEO(最高経営責任者)は「『.com』が26年前に生み出されて以降、ドメイン名の最大の変化だ」と述べ、最も恩恵を受けるのは「明確なマーケティング戦略と顧客教育戦略を持つ大手ブランド」と語った。

 だが、価格は手ごろとは言えず、申し込みをするだけで18万5000ドル(約1500万円)かかる。しかも多くの審査基準を満たさなければドメイン名は承認されない。このことについてICANNは、新gTLDの運営に必要な資金調達のためであると同時に、ドメイン名の転売で利益を上げることを困難にするためだと説明した。(c)AFP/Bernice Han