【1月7日 AFP】ハッキングにより盗まれたアップル(Apple)のiTunes Store用ユーザーアカウントが、中国のネットオークション最大手「淘宝(タオバオ、Taobao)」で販売され、楽曲などのダウンロードに悪用されていると、中国の国営紙・環球時報(Global Times)が6日報じた。

 同紙によると、タオバオ上では、過去数月間でiTunesの不正アカウントが数千件販売された。現在も約5万件が1~200元(約13~2500円)で売りに出されているという。また、アカウントを購入したユーザーには24時間以内に使用することが推奨されており、アカウントの持ち主が不正に気づいてクレジットカードを無効にすることが計算されているようだという。

 AFPも、タオバオの複数のショップがiTunesアカウントを約30元(約380円)で売りに出していることを確認した。アップルのオンラインストアで楽曲、ゲーム、映画など30ドル(約2500円)相当をダウンロードできる、とうたっている。さらにタオバオは、「当社は販売された商品に関する法的責任を一切負いません。また、商品の信頼性は保証の限りではありません」との免責条項も掲載している。

 タオバオは6日、AFPに、利用者の権利を守るために必要なすべての措置をとる方針だとする書簡を送付してきた。広告の削除については、正式な要請がなければできないという。

 専門家によると、クレジットカード番号が登録されている海外ユーザーのiTunesアカウントを盗むケースもあれば、海外のクレジットカード情報を盗んでiTunesアカウントに登録し、販売するケースもあるという。(c)AFP