【12月2日 AFP】米連邦取引委員会(Federal Trade CommissionFTC)は、1日に発表した予備報告書で、消費者のプライバシー保護の指針を提言した。インターネットの技術革新とプライバシー保護のバランスをとる枠組みを提示することを狙いとしている。

 報告書は、プライバシー保護を業界の自主規制に任せていては「まったく進まず、これまでのところ適切で有効な保護手段を提供するに至っていない」と指摘した。

 FTCによると、広告主はユーザーが訪問したウェブサイトや閲覧したコンテンツに関する情報を定期的に収集して共有している。

 さらにサードパーティーのアプリケーションで収集されたソーシャル・ネットワークに投稿された個人情報、携帯電話の位置情報サービスで収集された地理的な移動履歴、小売店のポイントカードや製品の保証書から収集された各種情報を使って、データを扱う企業が消費者の購入履歴やその他の情報を入手しているという。

 FTCは企業に対し、消費者のプライバシー保護を日常業務に取り入れるため、必要な情報だけを収集して目的達成後は情報を削除する仕組みを作るよう提案するとともに、ウェブサイトの閲覧履歴や広告主向けデータを収集されることをユーザーが簡単に拒絶できる「Do Not Track(追跡拒否)」機能をブラウザに組み込むことなどを推奨している。(c)AFP