【11月11日 AFP】米インターネット小売大手アマゾン・ドットコム(Amazon.com)のウェブサイトで、子どもを性欲の対象とすることを奨励する自費出版のデジタル書籍が販売されているのが発覚し、アマゾンへの批判が殺到している。

 問題となっているのは、アマゾンが電子書籍端末キンドル(Kindle)で販売している『The Pedophile's Guide to Love and Pleasure: A Child-Lover's Code of Conduct(愛と愉しみのための小児愛:小児愛者の行動規範)』と題された書籍。

 読者レビューにはこれまで305件の書評が寄せられたが、その多くが「こんなゴミをネットで売るなんて、アマゾンは恥を知れ」といった批判。297件の書評がつけた点数は、5点満点のうち最低の1点で、ほとんどの書評がサイトから同書を排除するよう求めている。

 しかしアマゾンは、米IT情報ブログ、テッククランチ(TechCrunch)などで発表した声明で、「その書籍が送るメッセージが好ましくないという理由だけで、特定の書籍を販売しないのは、検閲だと考える。アマゾンは決して憎悪や犯罪行為を助長しないが、各個人が何を買うか選択する権利を尊重する」との見解を発表した。

 問題の書籍の著者は、同書の内容についてアマゾンのサイト上で、「小児愛を追求する大人たちにルールを定めることで、自分が小児愛に関わっていると気付いた子どもたちの状況をより安全にできる。そのための手助けだ」と説明している。(c)AFP