【4月28日 AFP】パソコンのクラッシュ、長いブート時間、テクニカルサポートとの面倒くさいやりとり・・・こうした事柄がデジタル世代を「コンピューターストレス症候群」(CSS)に陥れているとする調査結果が27日、公表された。

 グローバル企業のCMO(最高マーケティング責任者)らが加盟するNPO、米CMOカウンシル(Chief Marketing Officer Council)が創設したカスタマー・エクスペリエンス委員会が、北米の1000人以上を対象に行ったアンケート結果を分析したもので、デジタル世代の苦痛の源として「いらだたしいほど複雑なコンピューターやデバイス、技術上の不具合、ウイルス感染、サポートを要する問題が解決されるまでの長い待ち時間」などを挙げている。

 日常生活でコンピューターに依存していると答えた人は全体の94%。コンピューターユーザーのうち、「過去1年間にテクニカルサポートと連絡をとった」または「コンピューターストレス症候群を経験した」という回答は3分の2近くに上った。

 また報告が引用している米非営利調査機関ピュー・リサーチ・センター(Pew Research Center)の調査によると、コンピューターユーザーのうち、過去1年間にシステムの不具合を経験したのは40%で、うち半数以上は問題の解決にテクニカルサポートの助けを借りなければならなかったと答えた。

 こうした結果について報告書は「ユーザーは常に、新製品の設定やソフトウエアの更新、新しいアプリケーションやオペレーティングシステム(OS)への移行といった技術的な問題への不安のほか、悪意のあるソフトウエアの感染、個人情報の流出といった脅威への不安を抱えている」と指摘している。
 
 報告を監修した心理学者のムレイ・ファインゴールド(Murray Feingold)氏は、コンピューターストレス症候群について、「コンピューターの何かが正常に機能しなくなった途端にパニックに陥る」といった状態だと定義している。

 カスタマー・エクスペリエンス委員会の広報担当者は「テクノロジー企業が、ストレスや苦痛の原因に着目して、そこからより良い経験を生み出せるように工夫を凝らすべきときがきている」と述べている。(c)AFP