【3月7日 AFP】インターネットの検閲・監視状況を調査する共同研究プロジェクト「オープンネット・イニシアチブ(Open Net InitiativeONI)」は5日、米マイクロソフト(Microsoft)の検索サイトBingが、性に関連した検索語について、一部地域では政府よりも厳しい方針をとっているとの調査結果を発表した。

 ONIが1月にアラブ諸国向けのBingを調査したところ、アラビア語と英語の露骨な性表現の単語についてフィルタリング(接続遮断)をしていることがわかった。また、ほかにもゲイやレズビアン、バイセクシャル、トランスジェンダー関連の検索もフィルタリングの対象となっていた。

 遮断対象のキーワードを検索すると「あなたの国・地域では厳格なBing SafeSearchの設定が必要であり、その結果成人向けコンテンツを表示する可能性のある検索結果は除外されます」というメッセージが表示されるという。

 中東地域では、政治的な検閲は広く行われているものの、性やヌード、同性愛などの「社会的なコンテンツ」についてはフィルタリングをしていない国もあるという。ONIは、Bingのメッセージ文がそういった実態と食い違っていると指摘した。

 ONI報告書は「国、また可能であれば利用者ごとに個別のアプローチをとれば、言論の自由に対する影響を最小限に抑えることにもなる」と結論づけた。(c)AFP