【3月2日 AFP】SF映画のように、もし、あなたの体内にマイクロチップを埋め込まれるとしたら?こうした質問に対し、ドイツ人の4人に1人が構わないと答え、現実と仮想世界の境界がより不明瞭となっている実態が浮き彫りとなった。

 世界最大の情報技術見本市「CeBIT」がドイツで2日に開幕するのを前に、独IT業界団体BITKOMが国内の約1000人を対象に行った調査で、体内にマイクロチップを埋め込まれることに、23%が「なんらかの効果が確実に期待できるなら」としたうえで「構わない」と答えた。

 マイクロチップ埋め込みの条件として「火災や事故などで早急な救出につながるなら」と答えたのは16%。「買い物の効率が上がるなら」との回答は5%だった。一方、「どうしても体内に電子装置を埋め込むことはいやだ」との回答も72%に上った。

 調査結果は、ハイテク業界をも驚かせた。だが、調査を実施したBITKOMのアウグスト・ウィルヘルム・シアー(August-Wilhelm Scheer)代表は、「もちろん、これは人びとが、ネットワーク技術がどれほど目覚しく進歩していると思っているのかを示した極端な例だ」と指摘した。(c)AFP