【12月10日 AFP】米インターネット事業大手AOLは9日、親会社である米娯楽・メディア大手タイム・ワーナー(Time Warner)からの分離手続きを終えた。企業の歴史上最も衝撃的な結婚とまで言われた関係に終止符を打ち、インターネットのパイオニアとして知られたAOLは不透明な将来に直面することとなった。

 AOLの普通株式は、10日からニューヨーク株式市場(New York Stock ExchangeNYSE)で取引が始まる。タイム・ワーナーが、赤字削減のためにAOLの分離を決定したのはわずか6か月前のことだ。

 AOLの時価総額は、ITバブルがはじける前の2001年にはおよそ1650億ドル(約14兆5000億円)だったが、09年には、28億ドル(約2500億円)だった。

 現在、インターネットはブロードバンド回線が主流となり、ダイヤルアップ接続プロバイダーは衰退しているが、AOLのティム・アームストロング(Tim Armstrong)最高経営責任者(CEO)は、独立後のAOLは、「コンテンツや広告、コミュニケーション」分野に注力していくと語った。同氏は、3月に米インターネット検索大手グーグル(Google)から引き抜かれCEOに就任した。

 ポータルサイトとしては、AOLはグーグル、マイクロソフト(Microsoft)、ヤフー(Yahoo)に続く第4位。(c)AFP/Chris Lefkow