【12月5日 AFP】米メディア大手ハースト(Hearst)は4日、雑誌・新聞用のオンライン販売サービスと電子書籍リーダー、そして新たな広告サービスを組み合わせる新プラットホーム「Skiff」を2010年に開始すると発表した。

 Skiffは新聞や雑誌の記事と一緒に広告を表示させることができる。米インターネット小売り大手アマゾン・ドット・コム(Amazon.com)の人気機種「キンドル(Kindle)」など現在販売されている電子ブックリーダーは、定期刊行物ではなく書籍を読む目的で作られており、雑誌や新聞に広告を表示することができない。

 また、電子ブックリーダーがモノクロ表示であることに広告提供者が不満の声を上げているが、2010年内にはSkiffサービス搭載のカラー表示機器の登場も期待できるという。

 Skiffはハースト以外の出版社とも提携し、雑誌や新聞だけでなく、電子書籍やブログも取り扱う予定だ。米紙ニューヨークタイムズ(New York Times)によると、Skiffは印刷版と電子版の両方を1つのウェブサイトから提供する。

 Skiffの発表に先立ち、ハーストはタイム(Time)、コンデナスト(Conde Nast)、メレディス(Meredith)などの米大手出版社と提携して、「雑誌版のiTunes」となるオンライン版ニューススタンドを開始すると発表していた。

 ハーストは「エスクァイア(Esquire)」「コスモポリタン(Cosmopolitan)」などの雑誌のほか、サンフランシスコ・クロニクル(San Francisco Chronicle)、ヒューストン・クロニクル(Houston Chronicle)などの新聞も発行している。(c)AFP/Chris Lefkow

【参考】Skiff公式サイト(英語)