【11月26日 AFP】米インターネット大手グーグル(Google)の動画サイト「Google Video」イタリア版に投稿された10代のダウン症患者がいじめを受けている映像をめぐり、イタリアで同社現地幹部ら4人が起訴され、禁固6月~1年を求刑されている。グーグルが25日までに明らかにした。

 問題の動画は、学生4人が10人以上の学生らの前でダウン症の若者をいじめている様子を撮影したもので、2006年末に投稿され、約2か月にわたって視聴が可能だった。

 検察側は、グーグルには投稿されたビデオを公開させない法的責任があると主張。25日、イタリア・ミラノ(Milan)の裁判所で行われた審理で、グーグル・イタリアの取締役会議長(当時)、取締役(辞職)、欧州地区プライバシー保護担当役員の3人に禁固1年、欧州地区動画担当役員1人に禁固6月をそれぞれ求刑した。

 一方のグーグルは、「欧州およびイタリアの法律に従った対応を取った」「当局から連絡を受けた段階でビデオを削除した。またわれわれの協力によってビデオでいじめを行っていた者たちが特定され、処罰を受けた」と主張している。

 同社は声明で、裁判について、「他者を攻撃する言葉が書かれた手紙を配達した郵便職員を起訴するようなもの」で、「自由かつオープンなインターネットに対する直接的な攻撃」だと厳しく批判した。(c)AFP