【8月26日 AFP】(写真追加、一部更新)ソニー(Sony)は25日、タッチスクリーン型の電子書籍の新型閲覧端末「リーダー・デーリー・エディション(Reader Daily Edition)」を発表した。米インターネット通販大手アマゾン・ドットコム(Amazon.com)の「キンドル(Kindle)」追撃を狙う。

 7インチのタッチスクリーンを搭載したほか、ソニーの電子書籍リーダーとして初めて3Gのワイヤレス通信接続をサポートした。内蔵メモリには標準的な電子書籍1000冊以上を保存できる。発売はクリスマス商戦を狙った12月で、販売価格は399ドル(約3万7000円)。

 ソニーは同日、今月に入り発表していた199ドル(約1万9000円)の「Reader Pocket Edition」と299ドル(約2万8000円)の「Reader Touch Edition」を発売したが、これらはワイヤレス通信接続をサポートしていない。

 米通信大手AT&Tの第3世代(3G)携帯電話のネットワークを経由してソニーのオンラインブックストア「eBook Store」にアクセスしてコンテンツを購入し、簡単にダウンロードできるという。「Daily Edition」では書籍のほか、一部の新聞、雑誌のダウンロードも可能だ。

 さらに、地元図書館から書籍を借りることのできるアプリケーションも発表。貸出期限が切れると自動的に電子書籍は読めなくなるので、返却が遅れて延滞料を払うはめになることはない。

 ソニーは今月、年内に現在の自社独自のソフトウエアに替え、業界標準の「ePub」フォーマットを採用すると発表している。

 今回の動きは、電気書籍リーダー業界トップを走るアマゾン(Amazon)への挑戦を視野に入れたものとみられる。アマゾンの電子書籍は「キンドル」か「キンドル」のソフトウエアを使った米アップル(Apple)の「iPhone(アイフォーン)」のみで読むことが可能だ。

 アマゾンの電子書籍リーダーは現在299ドル(約2万8000円)から489ドル(約4万6000円)で販売されている。ワイヤレス接続はサポートしているが、ソニーの製品にあるタッチスクリーンは搭載していない。(c)AFP