【11月7日 AFP】米大統領選期間中の今年夏、民主党のバラク・オバマ(Barack Obama)上院議員と共和党のジョン・マケイン(John McCain)上院議員の両陣営のコンピューターに、「外国政府機関」に所属するとみられる何者かが侵入していたと、米誌ニューズウィーク(Newsweek)が6日報じた。米連邦捜査局(Federal Bureau of InvestigationFBI)が、両陣営が「高度なサイバー攻撃」の被害にあったとして捜査を開始したという。

 ニューズウィークによると、「FBIとホワイトハウス(White House)がオバマ陣営に対し、外国の政府機関もしくは組織が(オバマ・マケイン)両陣営の政策に関するを収集しようとしていたとみられると指摘。これらの情報は、次期米政権との交渉時に役立つようなものだった可能性があると伝えた」。

 また、「オバマ陣営の技術系の専門家はその後、侵入したのはロシアか中国のハッカーではないかと推測した」としている。攻撃が政敵からのものではないことは、FBIがオバマ陣営に対して保証したという。

 同誌によれば、オバマ陣営本部の技術者も、この夏に陣営に対するサイバー攻撃に気づいていたが、当初はコンピューターウイルスだと思っていた。だが、FBIと米大統領警護隊(シークレット・サービス、Secret Service)から、コンピューターシステムに不正アクセスがあり「相当量のファイル」が盗まれているとの警告があり、マケイン陣営にも同様の攻撃があったことを明らかにしたという。

 その後、オバマ陣営はセキュリティ会社と契約し、以降は侵入はなくなったとしている。(c)AFP