【9月3日 AFP】韓国の国防当局は2日、北朝鮮がスパイウエアを使って韓国軍関係者のコンピューターにハッキングを試みていたと発表した。韓国では1週間前、脱北者を装った北朝鮮の女性スパイが逮捕されたばかり。

 韓国国防省の報道官によると、「多数の」韓国軍関係者にハッキングプログラムが仕掛けられた電子メールが送られてきたという。その電子メールは、受信者が開くとコンピューター内のファイルなどを自動的に盗み出すようになっていた。報道官は、電子メールを受けとった具体的な人数については言及を避けた。

 こうした電子メールは6月ごろから届きはじめ、受信者には大佐も含まれていた。国防省は、軍事機密の漏えいはないとしている。

 国防省は、前週逮捕された女性スパイが中国で、韓国軍関係者の名刺100枚を北朝鮮のエージェントに渡していたとの疑惑を調査中だが、この中に電子メールを受け取った大佐が含まれているかについては明らかにされていない。

 朝鮮日報(Chosun Ilbo)紙は、大佐に届いた電子メールは中国から発信されていたと報じている。(c)AFP