【6月24日 AFP】数百万件の新たなインターネットのドメイン名の採用というインターネット史上最大の大刷新についての是非が、23日にパリ(Paris)で開幕したICANN(アイキャン、Internet Corporation for Assigned Names and Numbers)の年次総会で投票によって問われる。

 インターネットで使われるドメイン名などの標準化や割り当てを行う民間の非営利組織ICANNのポール・トゥーミー(Paul Twomey)CEOは、仏経済紙レゼコー(Les Echos)に対し、「13億人のインターネット利用者は、2009年初頭から、.com、.net、.orgなどの他に、.love(ドットラブ)や、.hate(ドットヘイト)、.city(ドットシティ)など一般的な言葉を取得することができるようになる」と話した。

 現在のインターネットのアドレスを管理するプロトコルである「IPv4Internet Protocol Version 4)」では、残りのアドレスが2011年までに枯渇してしまうため、急成長する需要の中で、ICANNは対策を迫られていた。

 新たな仕組みでは、ドメイン名でアラビア語や標準中国語とされる北京語などを利用することができるようになる。トゥーミーCEOによると、米マイクロソフト(Microsoft)や米アップル(Apple)、米モジラ・ファウンデーション(Mozilla Foundation)などのブラウザで動作するように、非ラテン・アルファベットの15言語について試験を続けてきたという。

 現在のウェブサイトは、「.com」あるいは「.(国名)」で終わるものにほぼ限定されている。だが、ICANNの案では、企業はどのようなドメイン名でも購入することができるようになる。理論的には、無限の種類のドメイン名を利用することができるようになる。

 ただし、実際には、新たなドメイン名の登録は高額だという。フランスの「.fr」ドメイン名を管轄するAFNICLoic Damilaville代表によると、ドメイン名の登録には数万ドル(約数百万円)の費用がかかる。(c)AFP