【2月13日 AFP】恋のチャンスをつかむ手段として、ネット上での恋人募集やカップリング・パーティーはもう古いのかもしれない。ドイツでは、公共交通機関が恋人たちの出会いの場を提供、そのニーズも増大しているという。
ベルリン(Berlin)の通勤客は、電車やバスの中で見かけた美女を、ベルリン交通局(BVG)が主催するフリーネットサービス「Augenblicke(モーメント)」(www.bvg.de/augenblicke)で探すことができる。前年のバレンタインデーに開設されたサイトには、前年末までに100万回を超えるアクセスがあった。
ルールは簡単だ。地下鉄で見かけた人に会いたいと思ったら、匿名でサイトにメッセージを掲載。メッセージを読んで「自分だ」と思ったサイト閲覧者は、メッセージ掲載者とのプライベートなメールボックスを開設してメールを交換する。
掲載メッセージは、笑わせるものから涙を誘うもの、悲痛な叫びまで、さまざまだ。
「あなたはドレッドヘアの妖精のようだ」
「青いヘアバンド、全身黒ずくめで、黒いかばんを持っていたあなた。僕はカーキ色のジャケット、変わっためがねをしていて、ほとんど丸刈りです。ねえ、あのかばんには何が入っていたの?」
「ベルナウ行きの車内で、君は花束を持っていたね。僕は視線を感じてその方向を見たら、君がいた。目をそむけることも君を見続けることもできず、ただほほえむしかなかった。魔法にかかったような瞬間だった」
「切符売り場で見かけたあなたのシャイなほほえみ。人生における劇的な瞬間だったわ」
「君は英語の本を読んでいたね。僕を見つけてほしい。連絡を待つ」
「君はTreptower Parkで降りた。君はすごくかわいかったのに、僕は愚かにも追いかけなかった」
「白いイヤリング、美しいブルーの瞳のあなた。ぼくたちはPotsdamer Platzで降りたのに、臆病なものだからあなたに話しかけることができなかった。セカンドチャンスがありますように」
■目を見て話せない若者たちにはぴったり
交通局がこのようなサービスを提供するのは世界初。海外の複数の交通会社も、会社としてのイメージアップにつながるとして関心を寄せているという。
「2人が電車内でほほえみ合っても、一方が降りれば、仲が発展するチャンスは消える。わが社は、そこに目をつけた。面と向かって話すのは勇気がいるが、ネットならそうしたすき間を埋めることができるだろう」。こう説明するのは、BVG広報のKlaus Wazlak氏。同氏によると、メッセージの掲載は匿名で行われているためにユーザー層は不明だが、書き方から見て大半は若年者だろうという。メールボックスも多数開設されているそうだ。
だがメッセージのなかには、背筋が寒くなるようなものもある。「僕たちはU6に乗り、Friedrichstrasse Stationで降り、Karstadtでショッピングをした。僕は、レジに並ぶ君の後ろに立っていたんだよ」「あなたは1人でワインを飲んでいて、わたしはビールを飲んでいた。次は一緒に飲まない?」
Wazlak氏は、メールボックスに汚い言葉やしつこいもの、わいせつなメッセージが寄せられた場合、その投稿者をブラックリストに載せるようユーザーに促している。
■国営の鉄道会社も参戦
国営ドイツ鉄道(Deutsche Bahn、DB)も、カップリングサービスを始める。バレンタインデーに、国内15都市で「Flirt Express」なるお見合い列車を運行するのだ。乗客は男女向かい合って座り、5分ごとに席を移動する。乗車時間は2-3時間。その間に誕生したカップルは、駅のそばのカフェやレストランで2人だけのデートを楽しむ。テーブルは会社側が予約し、キャンドルも用意されるという。(c)AFP/Deborah Cole
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