【1月16日 AFP】(1月16日 一部更新、写真追加)米アップル(Apple)のスティーブ・ジョブズ(Steve Jobs)最高経営責任者(CEO)は15日、米カリフォルニア(California)州サンフランシスコ(San Francisco)で開催中の「マックワールドカンファレンス&エクスポ(Macworld Conference and Expo)」の基調講演で、世界最薄のノート型パソコン「MacBook Air」を発表した。

 ジョブズ氏がアップルの社内便に使用される茶封筒から新製品のノート型パソコンを取り出すと、会場に詰めかけた熱狂的「マックマニア」は口笛を吹いたり歓声をあげ、喝采(かっさい)を送った。

■世界最薄のノート型パソコン「MacBook Air」

 同氏は笑顔で「これが世界最薄のノート型パソコンだ。われわれは市場をまわり、薄型ノートパソコンをすべて調べ、最善のものを開発した」と、新製品に対する自信を示した。

「MacBook Air」の画面部は史上最薄の厚さ4ミリ、本体部の最厚部分でも1.9センチ。これに比べ、たとえばソニー(Sony)など他社の薄型ノートは最薄のもので画面が約2センチ、本体が3.48センチで、「MacBook Air」はそれらの中にすっぽりと収まってしまうサイズだ。

 また「MacBook Air」には、通常の60%にサイズが縮小された米インテル(Intel)のデュアルコア・プロセッサが搭載されている。外装はリサイクルの容易なアルミ製で、電子部品にも有害物質は使用していない。重さは1.36キロ、5時間の連続使用が可能だ。

インテルのポール・オッテリーニ(Paul Otellini)CEOは一言、基調演説に加わり、「当初、開発は不可能だと思われた。苦しい場面は何度もあったが、われわれは最終的に開発に成功した」と語った。

 アップル社のマッキントッシュ(Macintosh、マック) は、人気の高い携帯音楽プレーヤー「iPod」や多機能携帯電話「iPhone」による、いわゆる「ハロー(後光)効果」で売り上げを伸ばしており、同社はこの機に乗じて積極的な構えをみせている。

■マック関連本の著者、マックユーザーの増加を予想

 会場では『Switching to Mac(マックに乗り換えよう)』の著者Arnold Reinhold氏がサイン会を開催。昨年10月、マック用新OS「Leopard(レパード)」の発売にあわせて出版された同書は、ネット販売大手アマゾン・ドット・コム(Amazon.com)のベストセラーでトップ10入りし、現在第2版が増刷されている。

 Reinhold氏は、「マックへ変える人が増えている。かつてマックユーザーは他機種のユーザーの反抗に遭っていたが、今は質問攻めに遭っている」と語る。同氏は、「MacBook Air」によってマックは今後勢いを増し、マイクロソフトのOS「ウィンドウズ(Windows)」ベースのPCからマックへ変更するユーザーが増えるだろうと予測する。「われわれは少数派だ。だが増えている少数派だ」(Reinhold氏)

 現在、マックユーザーは全PC所有者のわずか10%に過ぎない。「不格好なノート型パソコンをみんなが使っている会議室に、誰かが『MacBook Air』を抱えて現れるのを待つとしよう。『MacBook Air』を見れば、さらに多くの人が機種変更を考えるだろう」とReinhold氏は期待を述べた。

 「MacBook Air」は同日から予約を受け付ける。価格は22万9800円(米国での販売価格は1799ドル)。2週間後から出荷が開始される。(c)AFP/Glenn Chapman