【5月30日 AFP】マイクロソフト(Microsoft)は 30日、コーヒーテーブル型の新デザインコンピュータ「Microsoft Surface」を発表した。このタイプのコンピュータの市場は将来的には数十億ドル規模に成長すると同社は予測している。

 マイクロソフトのスティーブ・バルマー(Steve Ballmer)最高経営責任者(CEO)は、カリフォルニアの会議でこれを、「サーフェイスコンピューティング分野の第1号製品」と紹介した。

 新型コンピュータは、コーヒーテーブル形の本体に30インチ(約76センチ)のディスプレイが組み込まれており、上に載せるだけで物体を認識し、キーボードやマウスではなく手で触って操作できる。

 通常のタッチスクリーン型コンピュータと異なり、同時に複数の人がアイコンをドラッグしたり、コンピュータに指令を出すことができるため、「現実世界とよく似た操作環境が生まれる」とマイクロソフトは説明する。

 「実際に使ってみると、コンピュータを直感的に操作していることを実感できる」と語るのは、マイクロソフトの技術・戦略情報誌「ディレクションズ・オン・マイクロソフト(Directions on Microsoft)」のMatt Rosoff氏。

 3次元グラフィックスカードとバーコードラベル読み取り用の赤外線センサーなども備えており、レストランや商店に置けば、ラベルでワインのボトルを判別し、生産地の様子を伝える動画や写真とワインの説明文を表示させることもできる。

 「レストランではワインのボトルをテーブルに置くだけで、勘定書きに追加され、食事を終えたら、皆がクレジットカードを机に置き、アイコンを操作すれば割り勘の計算から支払いまで完了する」とRosoff氏。

 テーブルに置かれた携帯電話をコンピュータが認識し、携帯電話に保存されたコンテンツを利用することもできるという。

 「いずれサーフェイスコンピューティング技術が、テーブル、カウンター、廊下の鏡などあらゆる場所に組み込まれるようになるはず。今回発表した『Surface』はその第一歩と」バルマー最高経営責任者は語った。

 「Microsoft Surface」の価格は企業向けに設定されており、当面は、最も安いモデルでも5000ドル(約60万円)以上するという。