【8月21日 AFP】人間の活動が気候変動の主な要因であることはほぼ間違いなく、今世紀末までには世界の海面が90センチ程度上昇する可能性があるとする、国連(UN)の「気候変動に関する政府間パネル(Intergovernmental Panel on Climate ChangeIPCC)」の報告書草案が20日、メディアにリークされ、その内容の一部が明らかになった。

 米紙ニューヨークタイムズ(New York Times)はリークされた報告書から一部を抜粋し、「1951~2010年の間に観測された世界の平均地表温度の上昇の半分以上を、人間が気候に与えた影響によりもたらされたことは、ほぼ間違いない」と伝えた。報告書はまた、「人間の活動による影響で、海水の温度が上がり、雪や氷を融かして平均海面水位が上昇し、20世紀後半の異常気象をもたらしたことは間違いない」と述べている。

 リークされた報告書の草案によると、最悪のシナリオでは、2100年までに海面水位は90センチ程度上昇するとIPCCは予測している。

 草案の口調は、2007年の報告書より強いものとなっているが、IPCC広報のジョナサン・リン(Jonathan Lynn)氏は声明で、報告書はあくまで草案で、今後修正される可能性があると強調している。(c)AFP