【3月27日 AFP】ケニアに大量の象牙を持ち込み逮捕された中国人密輸業者が、密輸品1個につきわずか1ドル(約94円)足らずの罰金を支払い釈放された。ケニア野生生物庁(Kenya Wildlife Service)が26日、明かした。

 同庁によると、コンゴ民主共和国(旧ザイール)から香港(Hong Kong)に向かっていたこの密輸業者は24日、ケニアの首都ナイロビ(Nairobi)の空港での乗り継ぎ中に逮捕された。荷物からは象牙加工品439個が発見された。象牙は指ほどの長さの断片に細かく切断されて茶色に塗られ、「スーツケースに隠されていた。樹皮と混ぜて伝統薬に見えるように偽装されていた」という。業者は25日、総額350ドル(約3万3000円)の罰金を支払って釈放された。

 専門家によると、象牙は闇市場で1キロ約2500ドル(約23万6000円)で取引されている。東アフリカでは近年、密猟が急増しているが、密輸を軽犯罪として扱う刑法により、裁判所が下せる量刑は制限されている。

 アフリカでは20世紀半ば、数百万頭のゾウが生息していたが、1980年代末には約60万頭にまで減少。象牙の取引はごく一部の例外を除き、1989年から違法とされている。アフリカには現在、推定47万2000頭のゾウが生息しているが、密猟や人口増加による生息地の減少などにより生存が脅かされている。(c)AFP