【12月21日 AFP】日本の調査捕鯨に反対しているオーストラリア、オランダ、ニュージーランド、米国の4か国は20日、日本の調査捕鯨船団の乗組員の命を脅かす行動を自制するよう環境保護活動家らに強く求める共同声明を発表した。

 米国務省によるとこの声明は例年出される同様の声明に沿った内容で、「2012~13年の南極海(Southern Ocean)の捕鯨シーズン中に海上で人命を脅かすいかなる行為も糾弾する」としているほか、日本側にも安全対策を呼び掛けている。4か国は穏やかな抗議を行う権利は尊重するとしつつ、「違法な活動」には実力行使も辞さないと警告した。

 1986年に商業捕鯨モラトリアム(一時停止)が施行されたが、日本はその後も調査目的の捕鯨を行っている。米国を拠点に活動する反捕鯨団体シー・シェパード(Sea Shepherd Conservation Society)は毎年、日本の調査捕鯨を妨害している。

 4か国は今回の声明で、国際捕鯨委員会(International Whaling CommissionIWC)がサンクチュアリ(禁漁区)に指定している南極海などの海域における捕鯨に「断固として反対」するとともに、「現代の鯨の保護と管理において致死的調査は不必要」という従来の主張を繰り返した。(c)AFP