【7月5日 AFP】中米パナマの首都パナマ市(Panama City)で開かれている国際捕鯨委員会(International Whaling CommissionIWC)の年次総会で4日、韓国が調査捕鯨を開始する方針を明らかにした。IWC科学委員会に捕鯨計画を提出するという。

 オーストラリアやニュージーランドなどの反捕鯨国は強く反発したが、韓国代表団は「IWCは道徳を議論する場ではなく、法的な問題を議論する場だ。道徳的な説教はIWCに無関係な上、適切でもない」と反論した。

 韓国代表団は捕獲頭数や捕鯨を行う海域、日程などを示していないが、他国の代表団の間では、韓国は韓国人が東海(East Sea)と呼んでいる日本海(Sea of Japan)でミンククジラを捕獲するものとみられている。

 IWCが商業捕鯨の一時停止(モラトリアム)を課した1986年以降に韓国が調査捕鯨を行ったのは1シーズンだけだが、韓国南東部沿岸の蔚山(Ulsan)では鯨肉が人気で、「偶然に」網にかかった鯨肉が食用に供されている。

 IWCは偶然に網にかかったクジラを食肉処理することを認めているが、活動家らは以前から韓国は網を使った意図的な捕鯨を黙認していると批判している。(c)AFP