【4月30日 AFP】2月に香港に密輸された希少種を含むカメが27日、フィリピンに返還された。31匹は生きたまま返されたが、5匹は香港で死んだという。

 カメは2月8日、香港国際空港(Hong Kong International Airport)で荷物の中から発見された。密輸を行った中国人には罰金8000香港ドル(約8万3000円)が科されている。

 押収されたカメの中には、絶滅が危惧されているフィリピンヤマガメ(Siebenrockiella leytensis)やマレーハコガメ(Cuora amboinensis)なども含まれていたという。

 フィリピン環境天然資源省、野生生物局のテリーザ・リム(Theresa Lim)局長は、5匹が死んだ理由について、荷物に隠されて運ばれた際のストレスによるものだと述べた。

 今回救出されたカメの多くはマッチ箱よりやや大きい程度のサイズで、返還の際には、木箱の中に作られた個別のスペースに水を含ませたスポンジ状の物と一緒に入れられ、マニラ(Manila)の国際空港へ移送された。

 今後は、同国西部のパラワン(Palawan)島へと運ばれ、民間の野生動植物の保護団体「カタラ財団(Katala Foundation)」の下での3か月間のリハビリを経て、自然環境へと戻される予定だという。(c)AFP