【12月13日 AFP】カナダは12日、京都議定書(Kyoto Protocol)からの正式離脱を表明した。ピーター・ケント(Peter Kent)環境相が記者会見で、「カナダは京都議定書から正式に離脱するための法的権利を行使する」と発表した。

 カナダ政府は以前から、中国やインドなどの新興国や京都議定書への批准を拒否している米国が議定書の制約を受けない限り、議定書は無意味だと発言していた。

 京都議定書の合意にもとづき、カナダは2012年までに二酸化炭素(CO2)排出量を1990年レベルから6%削減する義務を負っていたが、実際には排出量は急増している。京都議定書から離脱すれば、目標を達成できなかった場合に最大で140億カナダドル(約1兆600億円)の罰金を支払う義務がなくなる。

 カナダは、京都議定書からの初めての離脱国となる。(c)AFP