【12月2日 AFP】国連気候変動枠組み条約(UNFCCC)第17回締約国会議(COP17)が開催されている南アフリカ・ダーバン(Durban)で11月29日、温室効果ガス排出量の国別ワーストランキングが公表され、日本がワースト5位に入った。

 英リスク評価企業メープルクロフト(Maplecroft)が世界176か国について、エネルギー利用による二酸化炭素(CO2)の排出量と、メタンガスや一酸化二窒素などその他の温室効果ガスの排出量を合わせた年間排出量を、二酸化炭素換算値(CO2e)にしてランク付けたもの。米エネルギー省エネルギー情報局(Energy Information AdministrationEIA)や米環境保護局(US Environmental Protection AgencyEPA)など複数機関のデータを元に、2009年のエネルギー利用量実績と2010年の予測値を使用した。

 ワースト5は中国、米国、インド、ロシア、日本の順で、この5か国で全世界の排出量の半分以上を占める。以下、ブラジル、ドイツ、カナダ、メキシコ、イランと続き、ワースト10か国が世界全体の排出量に占める割合は3分の2に上る。

 数年前に米国を抜いて排出量世界一となった中国のCO2eは9441メガトンだった。

 日本のCO2eは1203メガトンで、メープルクロフトのアナリスト、クリス・ローズ(Chris Laws)氏によると、東日本大震災による原発事故の影響で化石燃料エネルギー依存が高まり、排出量が増加する可能性があるという。

 ワーストランキング上位国ではエネルギー需要が高まっており、排出される温室効果ガスのほとんどは二酸化炭素だ。再生可能エネルギーの利用も増えつつあるが、化石燃料と比べるとわずかな割合にとどまっている。(c)AFP