【8月25日 AFP】メキシコ市(Mexico City、メキシコ)と並んで世界最悪の交通渋滞で知られる中国の首都北京(Beijing)で、巨大な2階建て構造のバス「スーパーバス(立体快巴)」の導入が検討されている。

「スーパーバス」は道路2車線の両端に設けられたレールの上を、道路をまたぐ形で走行する。2階部分が客車で、最大1400人の乗客を輸送できる。小・中型車両は客車の下を走行できる仕組みになっているが、車高の高い車両は車体下部を通過できないため、こうした車両が接近すると警告音が鳴るという。

「スーパーバス」を開発した「深セン華世未来泊車設備(Shenzhen Huashi Future Parking Equipment)」によると、年内にも市内西部6キロの区間で試験走行を始める計画だ。

 さらに、2011年下半期には、実際に乗客を乗せて1年間の試験走行を実施。その後、「スーパーバス」の導入地域を拡大するかどうかを決定するという。

 同社は現在、中国の自動車メーカー3社と、「スーパーバス」を電気と太陽光を動力源とする低公害車とする技術導入について、協議中だという。

「スーパーバス」が導入されれば、北京の渋滞は30%削減できる見通し。将来的には、「スーパーバス」の総運行距離を北京国際空港を含む180キロまで拡大したい考えだ。(c)AFP