【6月23日 AFP】ミツバチが激減している英国で、農薬の影響を調べるため、研究者らがミツバチにICタグを付けて動きを観察することになった。

 この研究は、英国でハナバチ、チョウ、ガが激減している原因を探るために1000万ポンド(約13億4800万円)をかけて行われる9つの研究のうちの1つで、22日に発表された。

 英ダンディー大(Dundee University)などの研究チームは、ICタグによってミツバチが巣を出た時刻と戻った時刻、持ち帰った食べ物の量などを記録し、農薬がミツバチの脳を損傷してミツバチが食べ物を収集したり複数の花の間を移動する能力、蜜を多く含んだ花の位置を仲間に伝える「8の字ダンス」などに影響がないかを調べる。

 専門家によると、英国に生息する25種のマルハナバチのうち、3種が絶滅し、半数の種で個体数が最大70%も激減している。このことは、作物の栽培に虫媒が欠かせない農業に深刻な影響が及ぶことを示唆している。(c)AFP