【1月22日 AFP】米航空宇宙局(NASA)は21日、2000~09年が平均気温が最も高い10年間だったとする分析結果を発表した。また、現在の方式による気象観測が始まった1880年以降、2009年は観測史上1番暖かかった05年をわずかに下回る2番目に暖かい年だったことも分かった。2009年に並んで平均気温の高かった年は、1998年以降に集中していた。

 NASAのゴダード宇宙研究所(Goddard Institute for Space Studies)のジェームズ・ハンセン(James Hansen)所長によると、平均気温の高低は海水温度の冷暖変化の影響によるものだという。「海水温のばらつきを最小限に抑えるため5年から10年間の気温の平均値をとると、地球の温暖化傾向が続いていることが分かる」(ハンセン所長)

 一方、最も平均気温が低かった年は、太平洋赤道域の海水を冷やすラニーニャ(La Nina)現象の影響を強く受けた2008年だった。

 また、1940年代と70年代に一時的に落ち着いたものの、全体としては明らかな温暖化傾向が確認されたという。直近の30年間の観測記録によると、平均気温は10年ごとに0.2度の割合で上昇している。1880年の平均気温からは0.8度高くなっているという。

 今回のNASA調査結果は、衛星観測による海面温度データや世界各地や南極にある1000か所以上の気象観測所が収集したデータをもとに分析した。(c)AFP