【11月3日 AFP】約4万7000種の生物の生息状況を調査する国際自然保護連合(International Union for the Conservation of NatureIUCN)は3日、絶滅が危ぐされる生物を挙げた「レッドリスト」を発表した。これによると、水質汚染や水不足により絶滅の危機にある淡水魚は1000種以上に上るという。

 IUCNは今年、前年よりも510種多い3120種の淡水魚を調査。うち3分の1にあたる1147種が絶滅の危機にあることが分かった。

 レッドリストには他にも、1360種のトンボが追加された。全1989種のうち、261種は絶滅寸前だという。

 また、タンザニアのキハンシ滝周辺で一時は1万7000匹が確認されたキハンシヒキガエルは、野生絶滅種となった。

 全体では、4万7677種のうち、絶滅が危惧されるのは1万7291種だった。4万4838種中1万6298種がリストアップされた前年の調査に近い割合となった。

 しかしIUCNによると、調査対象のうち14%はデータが不足しており、生息状況が調査結果より悪い可能性もあると指摘する。

 IUCNレッドリスト担当のクレイグ・ヒルトン・テイラー(Craig Hilton-Taylor)氏は、「今回の結果は氷山の一角だ。わたしたちが調査できたのは4万7663種にすぎない。地球にはさらに何百万という、危機的状況におかれているかもしれない生物がいるのだから」と語った。(c)AFP