【11月3日 AFP】台湾の中央研究院(Academia Sinica)は、台北(Taipei)中心部から車で1時間ほどの場所にある大屯山(Datun Mountain)が、これまで考えられてきたように休火山ではなく活火山であり、噴火した場合は人口300万人の台北市に甚大な被害をもたらすとの調査報告書を発表した。台湾の英字日刊紙チャイナポスト(China Post)が2日、報じた。

 報告書によると、大屯山はこれまで最後に噴火したのは20万年前だとされていたが、中央研究院の研究員が大屯山近くで採取した火山灰を分析した結果、実際は5000年前である可能性が出てきたという。最終報告書は、今年末に発表される見込み。

 米スミソニアン自然史博物館(Smithsonian Institution)の凡地球火山活動プログラム(Global Volcanism Programme)によると、活火山の定義は、過去1万年以内に噴火を起こしたことがある火山だという。

 チャイナポスト紙によると、カク龍斌(Hau Lung-bin)台北市長は、調査結果を検討し、噴火した場合の危機管理計画の策定を行う意向を明らかにしたという。(c)AFP