【10月23日 AFP】米内務省は22日、アラスカ(Alaska)州の約51万平方キロを、ホッキョクグマのための「絶滅の危機にある生息地(Critical Habitat)」に指定する計画を発表した。

 トム・ストリックランド(Tom Strickland)内務次官補によると、指定予定地はホッキョクグマが生息する海氷や海岸沿いの防波島、河口などを含む計51万9399平方キロ。

 米国は前年5月、気候変動により北極海の海氷が激減しているとして、ホッキョクグマを「種の保存法(Endangered Species ActESA)」に基づく「絶滅の恐れのある種」に指定した。同法下では同時に「絶滅の危機にある生息地」を指定する規定だが、ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)前政権下の当時の担当官は指定を延期。ブッシュ政権も、アラスカの一部とその沖合での石油採掘を推進し、「アラスカでの石油探査はホッキョクグマには影響しない」と主張してきた。

 ストリックランド次官補は、「バラク・オバマ(Barack Obama)政権はホッキョクグマの保護と回復に熱心に取り組んでいる」と述べた。内務省担当局によると、指定地には石油・ガス探査がすでに行われている地域も含まれるという。(c)AFP