【10月21日 AFP】国連人道問題調整部(UN Office for the Coordination of Humanitarian AffairsOCHA)は20日、過去10年間で最悪の干ばつに見舞われている東アフリカが、今後数か月以内に今度は大洪水に見舞われる可能性があるとの予測を発表した。

 OCHAが太平洋海盆におけるエルニーニョの気候パターンを分析したところ、今後数週間から数か月以内に、アフリカの角を中心とする東アフリカ一帯に大雨が降る可能性があるという。さらに、深刻な洪水が発生して土石流、農作物の破壊、伝染病の流行などの恐れがあるとして注意を促している。

 被害を受けることが予想されるのは、ケニアで75万人、ソマリアのシェベリ(Shabelle)川・ジュバ(Juba)川流域で45万人、タンザニアで5万人となっている。タンザニアは、2006~07年にも大洪水に見舞われて大きな被害を出している。

 予想される豪雨により、一部の地域では水資源と放牧地の回復が見込まれるが、食糧不足は2010年の収穫期までは解消されないとの見通しだ。

 国際支援団体オックスファム(Oxfam)は前月、東アフリカ一帯で最大5年間続いている干ばつによる直接的・間接的な影響で、2300万人が深刻な飢餓や貧困に陥っていると指摘している。(c)AFP