【10月16日 AFP】国連(UN)の気候変動に関する政府間パネル(Intergovernmental Panel on Climate ChangeIPCC)のラジェンドラ・パチャウリ(Rajendra Pachauri)議長は15日、パリ(Paris)で開かれた国際エネルギー機関(International Energy AgencyIEA)の閣僚理事会で、気温上昇抑制の目標を達成するためには厳しい中期目標を設定し、2015年までに二酸化炭素(CO2)の排出ピークを迎える必要があると警告した。

 パチャウリ議長は「強力、緊急かつ効果的な行動」が必要だと訴え、12月にデンマーク・コペンハーゲン(Copenhagen)で開かれる気候変動枠組み条約第15回締約国会議(COP15)では、「2050年の野心的な目標を設定するだけでは不十分で、2020年までに実際にCO2排出を削減する目標を設定することが極めて重要だ」と主張した。

 主要8か国(G8)を中心とする各国は、産業革命以来の気温上昇幅を2度以内に抑えるという目標を支持している。パチャウリ議長はこの目標は「かなり重大な影響なしには達成できない」とした上で、「気温上昇幅をわたしが言及した水準(2度)に抑えることを確実にするためには、世界のCO2排出量は2015年までにピークを迎えなければならない」と述べた。(c)AFP/Richard Ingham