【9月30日 AFP】世界のほ乳類、鳥類、は虫類、両生類、魚類の約10%が、気候変動や外来種の侵入、生息域の破壊などにより絶滅の危機にひんしている――。オーストラリア生物資源研究財団(Australian Biological Resources Study)が29日、このような報告書を発表した。

 同財団は、政府からの資金援助で世界で唯一動植物の個体数調査を行っている団体で、報告書によると、世界の既知の生物190万種のうち、0.9%が絶滅の危機にひんしている。

 類別では、ほ乳類の20.8%、鳥類の12.2%、両生類の29.2%、は虫類の4.8%、魚類の4.1%が、それぞれ絶滅の危機にひんしているという。

 オーストラリアには世界の既知の生物種のうち7.8%が生息しているが、生息するほ乳類の87%、は虫類の93%は、ほかの地域では見られないという点で、この国は特異だ。

 報告書は、絶滅が危惧(きぐ)される世界の動植物種のうち、オーストラリア固有種は9.1%を占めているとし、警戒が不可欠と指摘されている。

 報告書によると、地球上には推定1100万種の動植物が存在するが、これまでに発見されたのは190万種にすぎない。(c)AFP