【8月14日 AFP】カナダの太平洋岸のフレーザー川(Fraser River )に戻ってくるベニザケの数が、今年は例年より数百万匹も激減する見込みだと、同国水産海洋省が13日明らかにした。

 フレーザー川には6-8月にベニザケが戻ってくる。例年、8月には600万-1000万匹が戻ってくるが、今年戻ってくるのはわずか60万匹の見通しだという。数百万匹ものサケがどこに消えてしまったのかは分かっていない。

 海水温の上昇によりエサが減ったことが原因ではないかと、当局および一部の生態学者らはみている。若いベニザケが海から移動した際に、ジョージア海峡(Straight of Georgia)にある約30つの養殖場で発生した海ジラミに寄生されたか、他の病気に感染したのではとの見方も出ている。

 水産海洋省の予測計算値は間違いで、サケが例年より遅く戻ってくるだけの話かもしれないが、その可能性は極めて低いと、ある海洋学者は指摘している。

 カナダ放送協会(CBC)によると、今年の太平洋サケ漁業は史上最悪の漁獲量になる可能性もあるという。(c)AFP/Michel Comte