【7月9日 AFP】第16代米大統領エーブラハム・リンカーン(Abraham Lincoln)ら歴代大統領4人の彫像があるサウスダコタ(South Dakota)州ラシュモア山(Mount Rushmore)に環境保護を訴える垂れ幕を掲げた環境保護団体グリーンピース(Greenpeace)の活動家が8日、逮捕された。

 同団体のウェブサイトには、バラク・オバマ(Barack Obama)大統領の描きかけの肖像画と「米国は政治家ではなく指導者をたたえる。地球温暖化を止めろ」とのメッセージを書いた巨大な垂れ幕が掲げられる様子を映した動画が掲載されている。

 グリーンピースUSA幹部は声明で、「地球温暖化阻止には真の政治的勇気が必要。オバマ大統領がこの国で本当の指導者としての地位を求めるなら、勇気を見せる必要がある」と主張している。

 グリーンピースによると、11人の登山家がモニュメントを傷つけないよう、細心の注意を払いつつ、定期清掃のために設けられた突起を利用してラシュモア山を登ったという。

 ラシュモア山を管理する公園当局によると、早朝、来園者がリンカーンの横で巨大な垂れ幕を広げている人たちを発見。公園当局者らが急行して垂れ幕を下ろし、登山家らを捕らえて下山させたという。

 当局は現在、モニュメントに損傷がないか調査中だという。

 イタリアでは同日、主要8か国(G8)首脳会議(ラクイラ(L'aquila)・サミット)が開幕し、2050年までに温室効果ガスを先進国全体で80%削減することで合意した。(c)AFP