【12月12日 AFP】地球のサンゴ礁の約5分の1がすでに死滅しており、その主な原因は温室効果ガスの排出だ――。NGOの地球規模サンゴ礁モニタリングネットワーク(Global Coral Reef Monitoring NetworkGCRMN)が、ポーランド・ポズナニ(Poznan)で行われている国連気候変動枠組条約(UN Framework Convention on Climate ChangeUNFCCC)第14回締約国会議(COP14)に合わせ、このような研究結果を発表した。

 研究によると、温室効果ガスが増加し続けている現在の状況が続けば、今後20-40年間に残るサンゴ礁の大半が死滅するという。GCRMNのコーディネーター、クライブ・ウィルキンソン(Clive Wilkinson)氏は、「温室効果ガス排出量を削減する実質的な対策が講じられなければ、サンゴ礁はほぼ全滅する」と警告している。

 全世界で約5億人が、サンゴ礁を食料・観光資源としているとの試算がある。サンゴ礁の死因としては、各地域の環境汚染や漁業資源の乱獲、外来種の侵入など複数の要因が挙げられる。だが、最大の要因は、温室効果ガスによる水温の上昇、そして大気中の二酸化炭素を吸収することによる水質の酸性化だと、専門家らは指摘している。(c)AFP