【12月3日 AFP】ポーランドのポズナニ(Poznan)で開かれている国連気候変動枠組条約(UN Framework Convention on Climate ChangeUNFCCC)第14回締約国会議(COP14)で2日、本格的な協議が始まり、南アフリカが先進国に対し、地球温暖化対策の厳しい数値目標の設定を要求した。

 南アフリカのマルティナス・ファンスカルクビック(Marthinus Van Schalkwyk)環境・観光相は「すべての先進国」に対し、温室効果ガス排出量を2020年までに90年比で25-40%削減し、2050年までには90年比で80-95%削減するよう努めるべきだと主張した。

 先進国の中で最も意欲的な計画を発表した欧州連合(EU)は、先進国は20年までに90年比で25-40%削減すべきとした。

 EUはすでに、20年までに加盟国の排出量を20%削減するという目標に合意しているが、ポーランドやイタリアは、経済的負担が大きいとしてこれを拒否する姿勢をみせていた。

 また、EUは、温室効果ガスの排出は10-15年以内にピークを迎え、21世紀半ばには2000年の「半分をはるかに下回る」まで削減されるとの見通しを示した。

 一方、EU以外の先進国は、明確な発言を避け、将来的に温室効果ガス排出大国となる新興国に対し、先に見通しを示すよう求めた。(c)AFP