【11月20日 AFP】マレーシア北部トレンガヌ(Terengganu)州の各モスクで21日、金曜礼拝で希少種のカメを保護することの大切さに関する説教が行われる。世界自然保護基金(World Wildlife Fund、WWF)が17日明らかにした。同州は、オサガメの主要な産卵地として知られている。
礼拝で、イマーム(宗教指導者)たちは、環境保護の大切さを訴え、カメの卵の密漁や海洋汚染、魚の乱獲はやめるよう説くという。AFPが入手した説教原稿のコピーには、「みなの意識が変わらなければ、未来の世代に何が残されるかを想像してみたまえ。孫たちがカメなど知らないと言い出す日がやがて来るかもしれない」とある。
同州のカメ保全プロジェクトを運営するWWFによると、同地のようにマレー系のイスラム教徒が多数を占める社会ではイマームの言葉が尊重されることから、こうしたアイデアが考え出された。環境保護のメッセージを共同体の隅々に行き渡らせる効果的な方法だという。カメの卵の消費について、同地ではいまだに規制がない。
1950年代、同州では、オサガメ数千匹がわれ先にと砂浜に上がって産卵する光景が見られた。しかし、以後は数が減り続け、2007年には1匹も姿を現わさず、絶滅も危惧(きぐ)されていた。今年はカメが奇跡的に戻ってきたが、同州の漁業当局によると、産卵場所は8か所しか確認できず、オスが少ないため有精卵は1個もなかった。
同州の砂浜には、アオウミガメ、ヒメウミガメ、タイマイも産卵に訪れるが、ヒメウミガメ、タイマイの姿は最近ではめったに見られなくなっているという。(c)AFP
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