【11月18日 AFP】アフリカで数か国合同による過去最大の野生動物製品の一斉摘発が実施され、象牙製品1トンを押収、57人が逮捕された。ケニア野生生物庁(Kenya Wildlife ServiceKWS)が17日、明らかにした。
 
 10年前に密猟者に殺害されたガーナ人のレンジャー、ギルバート・ババ(Gilbert Baba)氏にちなんで「ババ作戦(Operation Baba)」と名付けられ今回の取り締まりは、4か月におよぶ大規模なものだ。

 その一環として実施された前週末の一斉摘発では、コンゴ共和国の首都ブラザビル(Brazzaville)をはじめガーナ、ケニア、ウガンダ、ザンビアの市場、空港、国境などで、チーターやヒョウやパイソンの毛皮、カバの歯などが押収された。

 作戦の結果、ケニアだけでも、象牙113本(総重量358キロ)が押収され、密猟者・密売業者ら36人が身柄を拘束された。うち3人は中国人だという。

 KWSは「ババ作戦はケニアでは大成功を収めた。ゾウの違法捕獲が増加している原因が象牙の密売だ。したがって今回の作戦は、ゾウが大幅に減少している国々にとって大きな恵みとなるだろう」との声明を発表した。

 密売摘発作戦に協力した国際刑事警察機構(インターポール、Interpol)は、アジア、南北アメリカなど、野生動物製品の密売に苦慮する地域でも、同様の取り締まり作戦が実施される可能性を示唆している。(c)AFP