【10月28日 AFP】国際環境保護団体グリーンピース(Greenpeace)は27日、エネルギー・ミックスを向上させ気候変動を阻止するばかりか国際的な金融危機をも終わらせるとする世界的行動計画を発表した。

 グリーンピースと欧州再生エネルギー評議会(European Renewable Energy CouncilEREC)がドイツ・ベルリン(Berlin)で発表した研究「Energy (R)evolution: A Sustainable World Energy Outlook」によると、再生可能なエネルギーの生産と省エネに積極的に投資することで3600億ドル(約33兆円)規模の産業を創出し、世界の電力の半分を供給することができるという。

 この研究の共同著者でグリーンピースのエネルギー専門家Sven Teske氏は、全世界で総額9兆ドル(約840兆円)を再生可能なエネルギーに投資することで大きな利益をもたらすシステムを生み出し、温室効果ガス排出量を削減できるという。

 研究発表の会見で同氏は「金融危機は過ぎ去るだろうが、気候(変動)の危機は去らない」と述べた。

 こういった投資により、将来的な燃料コストは18兆ドル(約1700兆円)以上削減することができ、温室効果ガス排出量は2015年までにピークを越え減少、1人当たりの平均CO2排出量についても現在の4トンから2050年までには約1トンまで削減できるという。(c)AFP/Geraldine Schwarz