【7月15日 AFP】世界の森林に住む人々の権利を拡大しない限り、高まる一方の食糧と燃料需要に、地球上の森林は飲み込まれてしまう――このような警鐘を鳴らす報告書が14日発表された。

 報告書を発表したのは米国に拠点を置く森林ガバナンスや環境保全を追求する団体の国際的な連合体、Rights and Resources InitiativeRRI)。広範囲に及ぶ森林破壊によって気候温暖化がより深刻化し、森林に依存して暮らす世界の10億人前後の貧困が加速し、紛争の原因になりうると指摘した。

 RRIでは、森林の喪失とそれがもたらす結果を回避するためには、国際社会が森林地域に暮らす貧困層の権利拡大に取り組まなければならないと結論付けている。

 報告ではまた、食糧やバイオ燃料、木材の生産のためには、2030年までに5億1500万ヘクタールの土地が必要だとしている。この広さは現在利用可能な土地の2倍で、ドイツ国土の12倍に相当するという。(c)AFP