【6月24日 AFP】中国政府は世界最高峰エベレスト(Mount Everest、チョモランマ)の環境を保護するため、中国側ルートからの登山者数を制限すると発表した。国営新華社(Xinhua)通信が23日、報じた。

 エベレストに登山者らが放置するごみの問題は、以前から指摘されており、登山規制もこうした問題に対する措置だという。

 チベット自治区環境保護局(Tibet Bureau of Environmental Protection)の張永澤(Zhang Yongze)局長は「エベレストの環境に甚大な被害を与えてきた登山者の制限はやむを得ない」と説明する。 

 英字紙チャイナ・デーリー(China Daily)によると、2007年、中国側からのエベレスト登頂者数は4万人で、120トンのごみが放置されている。これに比べると、ネパール側からの入山者数は極めて少ないという。

 ごみ問題を解決すべく、エベレストでは1992年から、清掃活動が続けられており、登山家の野口健(Ken Noguchi)さんも、定期的にエベレスト清掃活動を行っている。野口さんが率いる登山隊は前年、空き缶、テント、食料や医薬品など合計約500キロのごみを回収している。(c)AFP