【10月14日 AFP】西欧最高峰のモンブラン(Mont Blanc)山の標高が、頂上付近の積雪量の増加により高くなっている。フランスで会合中の専門家らが13日、気候変動に関連した現象だと説明した。

 モンブラン山の標高は前月15日と16日に4810.9メートルと測量され、この2年間で2.15メートル増加。オート・サボア(Haute-Savoie)県の測量当局関係者が発表した。

 標高4800メートル以上の斜面に積もる氷の容積は、2003年に1万4600立方メートルと算出され、2年後に1万4300立方メートルに減少したが、2007年には2万4100立方メートルと再度倍増した。

 気象学者のYan Giezendanner氏によると、標高4000メートル以上に降る雨は凍って山の斜面に付着し、体積と標高が増加、一方、冬に降る雪は風に吹き飛ばされるため、山の体積と標高になんら影響しないという。

 温暖化気候の影響で、山の中腹では氷が溶け、消失の恐れがあるにもかかわらず、高所の斜面では氷の量が逆に増えていると同氏は指摘する。

 モンブラン山の地形の変動については、隔年ごとに調査が行われている。(c)AFP