【5月30日 AFP】アラスカ(Alaska)州アンカレジ(Anchorage)で開かれている国際捕鯨委員会(International Whaling CommissionIWC)の年次総会2日目の29日、日本が提案していた国内の沿岸商業捕鯨再開案が却下された。これを受け日本は、商業捕鯨と引き替えに自粛するとしていたザトウクジラ(humpback)の捕獲を従来の計画通り行うことを明らかにした。

 「現段階の計画通りに進める。これにはザトウクジラも含まれる」
 オーストラリア、ニュージーランド、英国の環境問題担当相らと日本の森下丈二漁業交渉官が会談した際、グレン・インウッド(Glenn Inwood)日本代表団報道官は語った。

 一方、クリス・カーター(Chris Carter)ニュージーランド自然保護相は、「(日本と)協議継続では合意したが、共通の立場には達していない」とし、森下交渉官もその点に同意。日本代表団は総会開幕前、協議には「ほとんど期待していない」と話していた。

 日本はオーストラリア、ニュージーランド沿岸から太平洋に移動するザトウクジラ50頭の調査捕鯨を計画している。こうした日本の姿勢を両国は「挑発的」と非難している。(c)AFP