【シドニー/オーストラリア 31日 AFP】シドニー(Sydney)では31日、地球温暖化による気候変動へ対する市民らの意識を高めるため、午後7時30分から約1時間にわたり自主的な停電を実施した。
民家および商業用スペースなどの場所で実施され、約400万人がこの「Earth Hour」に参加した。
停電は市内の有名な観光スポットでも行われ、オペラハウス(Opera House)やハーバーブリッジ(Harbour Bridge)、また入口にピエロの顔が施されたルナパーク(Luna Park)などを訪れていた旅行者にとっては、月明かりの下での観光となった。市内の繁華街、キング・クロス(King Cross)のシンボルとも言えるコラ・コーラ(Coca-Cola)の巨大な電光掲示板も、1974年に設置されて以来、初めて電気が消えた。
今回の実施にあたり、多くのレストランなどではキャンドルで店内に明かりがともされ、また学校では特別なイベントなどが催された。
世界自然保護基金(World Wide Fund for Nature、WWF)は、この自主的な停電の実施は、気候変更などの原因とされている温室効果ガス排出の削減に効果的で、世界各地の大都市での実施が期待できると述べている。WWFでは、この10か月間、市の機関や主要な新聞などを通じてさまざまなイベントを実施しており、市民からも大きな支持を得ている。
WWF豪州事務局長のAndy Ridley氏は、「市民からの支援は驚くほど大きく、行政が主導を取る必要がない。街中から明かりが消えた風景も、非常に素晴らしい」と述べている。また同氏は、自主停電のイベントの目的について、「気候変動へ対する市民らの関心を高めると共に、電気を消すという小さな行いが、改善につながることを示したい」と言及している。
オーストラリア出身のオスカー女優、ケイト・ブランシェット(Cate Blanchett)さんは同市の「Earth Hour」の実施について、「気候変動について、真剣に取り組むためのスタート。この暗闇は、積極的な活動の証であり、たいへん意義あるもの。また、気候の変動に関心を寄せることに称賛する時間」と感想を述べている。
写真は同日、通常のライトアップされハーバーブリッジ(上)と「Earth Hour」の最中に消灯したハーバーブリッジ(下)。(c)AFP/Anoek DE GROOT