【北京/中国 15日 AFP】新華社(Xinhua)が報じたところによると、世界一背の高い男性としてギネスブックにも認定されている鮑喜順(Bao Xishun、54)さんが13日、胃に異物が混入して食欲不振に陥っていた2頭のイルカの命を、自慢の長い腕を使って救ったという。
命を救われた2頭は、北東部遼寧省(Liaoning)扶順市(Fushun)にある水族館「皇家極地海洋世界」で飼育されているイルカ。プラスチックでできた飼育プールの縁の部分を噛んで飲み込んでしまったらしく、それが原因で健康状態が悪化していた。プラスチックの異物は、器具を使って取り除くことができなかったため、鮑さんがその長い腕で「手術」することになった。
地元の獣医によれば、今回このような方法が取られたのは、異物が器具でつかめるような形状ではなく、取り出そうとするたびにイルカの胃がひどく収縮して処置ができなかったため。獣医は代替案として、人間が手でじかに異物を取り出せばいいのではないかと考えた。しかし、普通の人の腕ではイルカの胃まで届かない。そこで、鮑さんに白羽の矢が立てられた。
遼寧省の隣、内モンゴル自治区で放牧業を営む鮑さんは、身長2メートル36センチ。腕の長さは1メートルほどもある。鮑さんは一日がかりの「訓練」を受けたのち、13日にこの奇妙な「手術」を行った。命を救われた2頭のイルカ、海海(Hai Hai)と楽楽(Le Le)は、その後、順調に回復しているという。
鮑さんは手術依頼を受けた理由を次のように述べたそうだ。
「イルカは、いつも楽しいショーを私たちに見せてくれます。イルカたちが病気だと聞かされたとき、まさに文字通り、“手を貸してあげたい”と思いました。でも、まさかこの長い腕が、こんなかたちで役に立つとは思いませんでしたよ」
写真は2頭のイルカ。(c)AFP/File Valery Hache